東京・杉並区で歯根破折の精密治療|マイクロスコープ・CT対応の西荻窪あたら歯科矯正クリニック

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歯根破折

東京・杉並区で歯根破折の精密治療|マイクロスコープ・CT対応の西荻窪あたら歯科矯正クリニック

歯根破折(しこんはせつ)とは?

歯が割れる・ヒビが入る「歯根破折」という状態

歯根破折(しこんはせつ)とは?

歯根破折とは、歯の根(歯根)にヒビや割れが生じている状態を指します。
見た目ではわかりにくい場合も多く、痛みや腫れといった症状が現れてから気づくケースが少なくありません。
神経(歯髄)が残っている歯が割れた場合、初期には冷たいものや甘いものがしみるなど、知覚過敏に似た違和感を感じることがあります。進行すると、噛んだときに鋭い痛みが走り、さらに悪化すると何もしなくてもズキズキとした痛みが続くようになります。この状態は、虫歯や神経の炎症(歯髄炎)に近い痛みとして自覚されることもあります。
一方、すでに神経を取り除いている歯(失活歯)が破折した場合には、割れ目から細菌が入り込み、歯の根の周囲に炎症を起こすことがあります。その結果、歯ぐきが腫れたり、膿が出たり、噛んだときの違和感や軽い痛みが続いたりすることがあります。
歯の破折は、突然起こることも少なくありません。これまで特に症状がなかったのに、ある日急に痛みや腫れが出て受診し、検査の結果「歯を残すのが難しく、抜歯が必要です」と診断されるケースもあります。
そのような状況では、「本当に抜かないといけないのか」と不安を感じる方も多いでしょう。
歯根破折は歯の寿命を左右する大きな要因のひとつであり、その仕組みやリスクを理解しておくことが大切です。

歯を失う大きな原因のひとつ ― 第3位が「歯根破折」

第2回 永久歯の抜歯原因調査報告書

公益財団法人8020推進財団の「第2回 永久歯の抜歯原因調査報告書」によると、歯を失う主な理由は以下の通りです。

  • 歯周病:37.1%
  • むし歯(う蝕):29.2%
  • 歯根破折:17.8%
  • その他の原因:7.6%
  • 矯正治療関連:1.9%

この結果からも分かるように、歯根破折は歯を失う原因の第3位に位置しています。
つまり、歯周病やむし歯のリスクが低く、普段からしっかり咬める健康な歯を持つ方ほど、歯根破折によって歯を失うリスクが高くなる傾向にあります。
さらに、近年では定期的なメンテナンスやクリーニングの普及により、むし歯や歯周病による抜歯が減少しています。
その一方で、歯の破折・歯根破折が原因で抜歯となるケースは増加傾向にあります。
歯根破折は、強い噛みしめや歯ぎしり、過去の根管治療による歯の脆弱化など、さまざまな要因で起こります。自覚症状が軽いまま進行することもあるため、早期発見・早期対応が重要です。
西荻窪あたら歯科矯正クリニックでは、CTなどを用いた精密診査によって、破折の有無や範囲を正確に見極め、歯をできるだけ残すための治療方針を検討します。

歯根や歯冠に割れ・ヒビが入る主な原因

歯根や歯冠に割れ・ヒビが入る主な原因

歯が割れたりヒビが入ったりする「歯根破折」には、いくつかの明確な原因があります。
特に、過去の治療歴や噛み合わせの状態、生活習慣などが複雑に関係しており、日常の中で徐々にダメージが蓄積していくケースが多く見られます。
ここでは、歯根破折を引き起こす代表的な要因について解説します。

1.神経を取り除いた歯(失活歯)の脆さ

根管治療などで神経を取り除いた歯は、歯の内部に通っていた血管や栄養供給が絶たれるため、徐々に水分量が減り、乾燥した木のようにもろくなりやすくなります。
その結果、長年の咬む力や食いしばりによる負担が少しずつ蓄積し、ある日突然「パキッ」と亀裂が入ることも珍しくありません。
特に奥歯は咬合力が強いため、破折のリスクが高い傾向にあります。

2.金属の土台(メタルコア)による
応力集中

以前の補綴治療で金属製の土台(メタルコア)が使われている場合、金属の硬さが歯根に過剰な力を集中させてしまうことがあります。
噛むたびに歯の内部に微細なひびが入り、長い年月をかけて破折に至ることもあります。
実際、臨床研究でも「歯根破折の多くはメタルコアを使用している歯で生じている」と報告されています。
現在では、歯にかかる負担を分散できるファイバーコア(グラスファイバー製の土台)が推奨されるケースも増えています。

3.歯ぎしりや食いしばりによる過剰な力

無意識のうちに行う歯ぎしりや、集中時の強い食いしばりは、通常の咬合力の数倍もの力を歯に加えるといわれています。
こうした力は健康な歯でもヒビを入れてしまうほど強く、神経を失った歯や補綴歯にとっては特に危険です。
就寝中に歯ぎしりをしている方は、自覚がなくても歯根破折のリスクが高まるため、ナイトガード(マウスピース)の使用が有効な場合があります。

4.噛み合わせ(咬合)の不調和

噛む力が一部の歯に集中するような噛み合わせのズレは、その歯に過剰なストレスを与える原因となります。
矯正治療後や被せ物の装着後など、わずかなズレでも力のかかり方が変わり、微細なひびが生じることがあります。
そのまま放置すると、次第に亀裂が深部へ広がり、歯根破折に至るケースもあるため、定期的な噛み合わせのチェックが大切です。

5.むし歯や感染の再発による歯質の弱化

再発したむし歯や根管治療後の再感染によって、歯の内部構造が脆くなることがあります。
細菌の侵入や炎症が続くことで歯質がスカスカになり、わずかな咬む力でも破折してしまうことがあります。
特に、古い被せ物の下で虫歯が再発している場合、外からは見えにくく進行しているため注意が必要です。

歯根破折の治療方法

歯を残せる可能性がある場合の治療

歯根破折の治療方法

歯根破折が起きた場合でも、すぐに抜歯が必要になるとは限りません。
破折の位置や範囲、感染の程度によっては、歯を残せる「保存的治療」が可能なケースもあります。
ここでは、代表的な2つの方法を紹介します。

① 再植術(さいしょくじゅつ)

再植術とは、一度歯を抜き、口腔外で破折部分を確認・修復してから再び元の位置に戻す治療法です。
通常であれば抜歯と診断されるようなケースでも、歯を保存できる可能性があります。
治療の流れとしては、抜いた歯を生理的食塩水などで乾燥させないよう管理しながら、破折部を接着修復します。その後、元の歯槽内(歯の根の支えとなる骨)に戻し、固定して安定を図ります。
ただし、この方法は非常に繊細な処置であり、歯や歯槽骨の状態、感染の有無によっては適応できないこともあります。
また、術後の管理や固定期間中のケアも重要であり、すべての歯科医院で実施できる治療ではありません。

② エクストルージョン法

破折線が歯ぐきの深い位置まで達している場合、被せ物を支える歯質が不足し、通常は抜歯が検討されます。
しかし、「エクストルージョン法(矯正的挺出)」では、矯正力を利用して歯を少しずつ引き上げ、健康な歯質を歯ぐきの上に出すことで、被せ物を作るための形態を確保します。
この方法により、歯を抜かずに残せる可能性が広がります。
治療には時間を要しますが、自分の歯を守りたい方に有効な選択肢の一つです。

抜歯が必要になるケースとその後の対応

歯根破折が重度の場合や、感染が歯の根の深くまで広がっている場合には、残念ながら歯の保存が難しいケースもあります。
以下のような状態では、抜歯が選択されることが一般的です。

抜歯が検討される主なケース

  • 歯根が縦に真っ二つに割れている場合
  • 破折が歯の根の深い部分で発生している場合
  • 感染や炎症が周囲の骨・隣接歯にまで広がっている場合

このような状態では、歯を残すことによって周囲の組織に悪影響を及ぼすおそれがあるため、早期の抜歯が望ましいと判断されます。
抜歯後は、欠損部を補うための補綴治療(人工歯による修復)が必要です。

抜歯後の主な補綴治療の選択肢

インプラント治療

顎の骨に人工歯根(インプラント体)を埋め込み、その上に人工歯を固定する治療法です。周囲の歯を削る必要がなく、自分の歯に近い自然な噛み心地と見た目を再現できます。
噛む力をしっかり支えられるため、機能面・審美面の両方を重視する方に適しています。

ブリッジ

抜歯した部分の両隣の歯を削り、連結した人工歯を固定する治療法です。固定式のため装着後の違和感が少なく、比較的短期間で治療が完了するのが特徴です。
ただし、支台となる健康な歯に負担がかかるため、長期的な経過観察が大切です。

部分入れ歯(義歯)

金属のバネや樹脂を用いて周囲の歯に固定する取り外し式の人工歯です。外科的処置が不要なため、手術に抵抗がある方にも選ばれやすい方法です。
ただし、装着感や見た目に慣れるまで時間がかかることがあります。

最適な治療法を選ぶために

最適な治療法を選ぶために

歯根破折の治療方針は、破折の位置・範囲・感染の有無・骨の状態・患者さまのご希望などを総合的に判断して決定します。
西荻窪あたら歯科矯正クリニックでは、CTやマイクロスコープによる精密な診査をもとに、できる限り歯を残す方向での治療を検討し、必要に応じてインプラントやブリッジなどの補綴方法まで丁寧にご提案いたします。

西荻窪あたら歯科矯正クリニックの特徴

― 精密診断と保存的治療で、できる限り歯を残す ―

特徴①:CTとマイクロスコープによる精密な診断

歯根破折は、歯ぐきの内側や歯の根の深部で起こるため、肉眼では発見が難しい疾患です。
西荻窪あたら歯科矯正クリニックでは、歯科用CT(3次元画像診断装置)とマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)の両方を活用し、破折の位置・方向・深さ、さらに周囲骨の吸収状態まで詳細に確認します。CTによる立体的な画像診断で骨や歯根の状態を正確に把握し、マイクロスコープによる拡大視野で肉眼では見えない細かな亀裂や感染部位まで丁寧に観察。これにより、破折の早期発見や誤診防止につながり、保存可能な歯を見逃すリスクを最小限に抑えます。
また、破折の範囲や進行度を正確に把握することで、
「どの程度まで歯を残せるか」「保存治療が適応できるか」といった判断も、より精密に行うことができます。

特徴②:歯をできる限り残すための専門的アプローチ

西荻窪あたら歯科矯正クリニックでは、「できる限り歯を残す」ことを前提に治療方針を立てています。
歯根破折は従来、抜歯と診断されることが多い症状ですが、破折の位置や範囲、骨や歯ぐきの状態によっては保存が可能なケースも少なくありません。当院では、CTとマイクロスコープによる精密な診査のもと、状況に応じて再植術やエクストルージョン法、歯根端切除術といった高度な保存治療を行います。再植術では、一度歯を抜いて破折部を修復し再び元の位置に戻すことで、抜歯を回避できる場合があります。
また、歯ぐきの下まで割れてしまった場合には、矯正の力で歯を少し引き上げて被せ物ができるように整えるエクストルージョン法を選択することもあります。
さらに、感染が根の先に及んでいるケースでは、マイクロスコープを使用しながら歯根の先端だけを正確に切除・封鎖する歯根端切除術を行い、周囲組織への炎症拡大を防ぎます。
これらの治療を選択する際は、破折の程度や周囲の骨の吸収状態、噛み合わせなどを総合的に診断し、最も歯を長く機能させられる方法を検討します。
治療前にはCT画像などを用い、患者さまにも現在の状態と治療の選択肢をわかりやすくご説明したうえで、十分にご納得いただいてから治療を進めています。

特徴③:治療後も安心のメンテナンスと再発予防

歯根破折の治療は、治して終わりではなく、治療後の経過管理がとても重要です。
西荻窪あたら歯科矯正クリニックでは、治療後の定期的なチェックとクリーニングを通じて、再感染や再破折の予防をサポートしています。
マイクロスコープを用いたメンテナンスでは、歯ぐきの隙間や根面の微細な変化も見逃さず確認できるため、問題の早期発見・早期対応が可能です。
また、歯ぎしり・噛みしめの癖がある方には、マウスピース(ナイトガード)の使用や咬合調整を行い、歯にかかる負担を軽減。治療後も安心して長くご自身の歯を使っていただけるよう、継続的なフォロー体制を整えています。

歯根破折の診断方法と治療方針の立て方

1

診断 ― CTとマイクロスコープによる精密検査

歯根破折は、表面からは見えにくく、肉眼だけでは判断が難しいケースが多くあります。
西荻窪あたら歯科矯正クリニックでは、歯科用CTとマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を活用して、破折の位置・方向・深さ・骨の吸収状態まで詳細に確認します。
CTでは三次元的に歯や骨の構造を把握し、マイクロスコープでは数倍に拡大した視野で、微細な亀裂や感染の有無を正確に診断します。これにより、破折の早期発見と的確な治療判断が可能になります。

2

治療方針のご説明・決定

検査結果をもとに、歯を残せるかどうか、またどのような方法で機能回復を目指すかを慎重に検討します。
当院では、歯の状態だけでなく患者さまのご希望や生活背景も重視しています。「なるべく歯を残したい」「できるだけ外科的処置を避けたい」など、それぞれのご希望を伺いながら、CT画像などを用いて治療の選択肢と予後の見通しをわかりやすくご説明します。
ご納得いただいたうえで、最適な治療計画を一緒に決定していきます。

3

治療の実施

歯を残せると判断できた場合は、破折部の修復や補強処置などの保存的治療を行います。
破折が深く、残すことが難しいと判断された場合には、抜歯後の再建治療としてインプラント・ブリッジ・部分入れ歯などの方法をご提案します。
いずれの治療においても、マイクロスコープを併用し、感染源の除去や精密な接着操作を行うことで、再発を防ぎ長期的な安定を目指します。

4

定期的なメンテナンス

歯根破折の治療後は、再発予防と口腔全体の健康維持が欠かせません。
治療した歯の状態や噛み合わせのバランスを定期的にチェックし、必要に応じて咬合調整やクリーニングを行います。
マイクロスコープを使用したメンテナンスでは、微細な変化も見逃さず確認できるため、再破折や感染の早期発見に役立ちます。継続的な予防管理を行うことで、治療した歯をより長く良好な状態で保つことが可能になります。

費用について

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